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コラム
朝一番に交わす「あいさつ」の意味
伊藤 喜代次

毎唐突ですが、みなさんにお聞きします。
今朝、起きて最初にあいさつ(「おはよう!」)を交わしたのはどなたでしたか? その際、どちらから先に声をかけましたか? それは、どんな声の大きさで、どんなトーンでしたか?
なぜ、こんな質問をするかといえば、「人間の一日は、朝一番のあいさつによって決まる」といわれているからです。明るく、元気に、大きな声であいさつを交わした日は、一日中、テンションが高く、充実した一日を送ることができる、というのです。
これは、何人かの研究者から聞いた話ですが、私自身も実感しています。子供が小さかった頃、朝一番で嫁さんと交わす「おはよう」は、あまり元気なく、トーンも低いのですが、子供たちとのそれは「オッハヨー!」と、底抜けに明るいあいさつが返ってきます。元気な子供たちを見て、「ヨッシャ―、今日もがんばろう」と思い、その日は本当に気持ちよく出勤したものです。
この気持ちのよさ、高いテンションは、相手からのメッセージ(あいさつ)によってもたらされるもので、コミュニケーション(キャッチボール)の大切さを再認識させられますね。
実は、職場も同じです。朝、職場に出勤して最初に仲間たちと交わす元気なあいさつは、一日の職場の活力の源泉になるのです。「おはようございます。」の声の大きさ、トーンの高さ、それに加えて、お互いに目と目を合わせるアイコンタクトがあれば、気持ちいいスタートが切れるのです。
反対に、みんなにあいさつが届かないような、声が小さく、トーンが低く、元気のないあいさつをすれば、一日沈んだ職場になってしまいます。また、目と目も合わせず、スーッとイスに腰掛けてしまうような態度や行動は、何か後ろめたいことがあるのではないか、家族との間に何かあったのではないか、問題を起こしたのではないか、と周囲は思うでしょう。
朝一番が大事。「初めよければ、すべてよし」なのですよね。
「北風」よりも「太陽」がいい!?
伊藤 喜代次

 毎日、生活をともにしている家族間でも、自分が思うような行動をとってもらいたいと思い、説得しようとすると、なかなか思うようにならないことが多いですね。
 自分の子供だから、妻だから、といっても、自分の考えや思いを、素直に受け入れてくれるとは限りません。夫婦のやりとりなどは、行き違いが多く、双方が説得しようとすればするほど、 齟齬 ( そご ) が広がり、最悪の場合は、犬も食わないという夫婦喧嘩にまで発展します。
家族とのコミュニケーションでも、こんなことが、たびたび起こるわけですから、お客さまとのコミュニケーションでは、よほど注意して、応対し、行動しなければなりませんね。いつも、スムースにいくと考えることは間違いで、一人ひとりのお客さまと相対するときは、誠実に、冷静に、緊張感をもつことを忘れてはいけないと思います。
 こんな経験がありませんか。お客さまに勧めたい自信のある商品なのだが、なかなか興味を抱いてもらえない、理解してもらえない、という場合です。そんな場合は、ついつい説得しようとして、結果的に失敗してしまうケースです。
 そんな時は、イソップ物語の「北風と太陽」の話を思い出してください。説得しようとする行動は、強風で無理やり旅人の服を脱がせようとする「北風」なのです。コミュニケーションが不足しているのに、無理やり押し付けようとしても、うまくいきません。
 それなのに、商品データをこと細かに話そうとしたり、売れ行きや評判を一方的に説明しては、ますますお客さまは固い殻のなかに閉じこもろうとします。こうなると、再び来店してもらいないかもしれません。
旅人が、自然と洋服を脱ぎだす「太陽」のような環境づくりが大切なのです。環境づくりとは、お客さまとのコミュニケーション(キャッチボール=やりとり)で、「暖かい環境=快の心持ち」をつくることです。
 長いお付き合いがサービス事業には必要なのですから、やはり「太陽」になることを心がけたいものです。
お客さまは「神様」、それとも「信者」?
伊藤 喜代次
 「あのお店は、品質が良くて値段が安いし、何より店員の対応が気持ちいいね。」
こんな話を口コミで広げてくれるお客さまが何十人も、何百人もいてくれたなら、その店はきっと繁盛していることでしょう。
 扱っているすべての商品が、良品で価格が安いとは限らないでしょう。また、店員の対応が、常に素敵で、気持ちいいとは限らないでしょうが、商品に満足し、店員の応対や店のサービスを、高く評価し、その実感や体験が常に確かめられ、それが繰り返されたとすれば、その店を高く支持するお客さまになってもらえるわけです。
 この「お客さまが、高く支持してくれる」ことは、店のファンとなってもらえた、ということです。そして、店の応援者になってもらえるお客さまということになります。別な見方をすれば「顧客満足が高い」といえるでしょう。最近の言葉で言えば、「顧客ロイヤリティー」の高い店ということになります。
 その店を好きになって、生活上なくてはならない存在(空気のような存在)と考えてもらえ、信頼できる友だちや知人にまで声をかけてくれて、店を宣伝してくれるとなれば、これは、熱狂的なファン・応援者であるといえます。
 もっと別な言い方をすれば、「店の信者」ともいえるでしょう。信者というと、一般に宗教を信じている人や、特定の人物の主義や主張を信奉する人と理解されますが、ここでは、言葉の遊びで「店の信者」を考えてください。
 「儲ける」の「儲」をよーく見てください。「信」と「者」がくっついていますね。「儲け」(収益)を生み出すためには、信者が必要であるというのです。
 店を経営する人やそこで働く人にとっては、一人でも多くの「信者」のようなお客さまを増やすための努力や工夫は大切だということです。信者のようなお客さまは、店に「儲け」をもたらすのです。新しいお客さまを連れてきてくれて、多くの利益を、長期間にわたってもたらしてくれる大事なお客さまです。
 一昔前、「お客さまは神様です!」というフレーズが流行りました。「どんなにわがままなお客さまであっても、神様なんだから我慢しなさい」と解釈する人もいるでしょうが、「店の売上げや収益は、すべてお客さまからもたらされる」「自分の給与を支払ってくれるのはお客さま」なのです。
 私は、お客さまを「神様」と考えるより、「信者」をつくることの方が大切だと思います。
 さて、あなたの店には、そして、あなたには、何人の信者(お客さま)がいるでしょうか。
きびきびとしたスピード感ある行動を!
伊藤 喜代次
 先日、東北の小都市からやってきた人が、東京のビジネスマンの歩く姿を見て、「早いなぁ〜」と感じたと言います。この話は、たくさんの人から聞きました。
 スッ、スッ、スッと早足で歩くビジネスマンは、駅のホームや路上だけではなく、オフィスのなかでも同じです。これに対して、最近では見かけない光景かもしれませんが、地方の役場の職員で、ズーッ、ズーッと、サンダルを引きずりながら歩く姿が思い起こされます。スピードの違いは歴然ですね。
 どちらが「仕事ができる人」と見えるでしょうか。背筋を伸ばして、さっそうと歩く人は、見た目にも「できそう」「賢そう」「頼もしい」と思いませんか? サンダル履きの職員には、「あなたの給料は私の税金よ!」と声をかけたくなるかもしれません。
 お客さまは、店に入って、商品を見て歩きながらも、従業員の仕事に対する姿勢や行動のチェックを忘れていません。お客さまへの声かけや接客姿勢はもとより、店内作業の様子、従業員同士の会話、歩き方など、厳しい目で観察しているのです。
 なかでも、きびきびとした動作、テキパキと仕事をこなし、スピーディーな応対、お客さまに気配りをしながら、さっそうと歩く店員の姿に、この店で働くことへの誇りや自信、前向きな仕事ぶりを想像するのです。そして、その先に「店の経営品質と文化」を見るのです。
 ですから、店員が、下を向いて、トボトボ歩くような店は、あきらかに暗いイメージが漂います。売っている鮮魚も野菜も、古くて、腐りかけているのではないか、と疑いたくなります。
 暑い時期はダラダラしがちです。でも、きびきびと、スピード感のある仕事ぶりが、お客さまの好感を呼び、店への信頼感や安心感を育むことになるのです。
「良い関係づくり」が接客の基本
伊藤 喜代次
 最近は、商品を偽装し、詐欺まがいの商売をする人たちがいます。これは消費者への背信行為であり、悪質な犯罪行為です。許せないことであり、きびしく責められてしかるべきでしょう。カネ儲けのためなら何でもするような経営者を、一人でも減らしていきたいですね。
 限られた地域で開業している店の場合は、利用するお客さまは地元の人たちですから、身近で、親切で、信頼できるかどうかは重要なポイントです。小手先のサービスやマニュアル型の店員の応対では、すぐにお客さまに見抜かれますから信頼できる店にはなりません。ましてや、お客さまを欺くような不正な行為が明らかになれば、店の存続はおぼつかないでしょう。
 私は、コンサルティングしている店では、来てくれるお客さまに、安心・安全に関する商品・企業情報を提供する仕組みをつくっています。こうした情報をチラシにしたり、掲示板などに掲示したり、店員が口頭で話をするようにしています。
 お客さまの「信頼感」とは、日々の営業活動だけでなく、こうした価値ある情報の提供などの活動の積み重ねが重要だと思っています。
 ところで、公表されている偽装事件や消費者の被害事例をみていると、悪質セールスマンの巧妙な話術とお客さまを信頼させるためのテクニックに驚かされます。この種の業者の手口は、マニュアル化されているのですが、実際は、マニュアルを基本にしながらも、相手のお客さまに応じて工夫もしています。
 悪質業者のマニュアルには、こんな一節があります。まずは、初めて訪問してお会いしたお客さまに、すぐに契約してもらおう、買ってもろうとしないこと。お客さまとの身近な会話を通じて、どんなお客さまかをじっくり観察し、知ること。お客さまが、セールスマンとの間に「壁」を感じなくなるまで訪問を繰り返し、安心感や信頼感を抱かせること。
 初対面のお客さまでも、すぐに買ってもらおうと迫るような行為はダメだというのです。まずは、顧客とのコミュニケーションを通じて、信頼関係を築くことを求めています。
 これは、私が、サービス業で働くみなさん対象の研修などでお話していることです。どんなお客さまに対しても、「良い関係」を築くことに細心の注意を払い、気持ちよくお話してもらえる状況をつくりだすのです。お客さまのなかの「壁」を取り払う方法は多様ですが、その方法は、お客さまが会話のなかから教えてくれるのです。それをキャッチできるかどうか。それは、店員の資質(サービス・マインドとスキル)なのです。
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